めちゃくちゃ寒かった。冷たい嵐が吹き荒れた。
そんな中、僕は若きスイス人武道家に会うために、埼玉県の越谷に行った。
初めて彼に出会ったのは、今から7年以上も前のこと。彼は千葉県の野田にある古武術道場でのトレーニングに参加するために、僕が当時住んでいたゲストハウスにしばらく滞在した。
何故か彼とは気が合い、一緒にいろんなところに行った。彼が当時通っていた日本語クラスのバーベキュー大会に参加させてもらった時、僕は"I'm Korean"と自己紹介して彼や他の参加者たちとずっと英語で話していた。そして最後の方になって「うそで〜す、僕は日本人で〜す!」とタネあかししたら、先生のひとりに「何となく韓国人の英語とは違うな〜とは思ってましたけど」と言われてしまった(笑)
彼とはカラオケにも行った。その時僕が歌ったThe Boomの『島唄』に、彼はすごく感動してくれた。今日、彼の携帯音楽プレーヤーに『島唄』が入っているのを見せてもらったが、それくらい彼は僕が歌った曲を気に入ってくれたのだ。
そんなことを、ゲストハウス近くの回転寿司屋で寿司をつまみながら話した。彼がぼそっと日本語で「懐かしいね」と言った。彼は日本人女性と結婚していて、2人でスイスのローザンヌに住んでいる。そのおかげか、超カタコトだった彼の日本語は7年前に比べて飛躍的にアップしていた。しかも奥様は徳島のご出身らしく、そのせいか彼の口から「めっちゃ○○」なんて言葉が出てきたりする。
スイス人のヴィンセント君。今は向こうで、要人やセレブのボディーガードをやっているそうだ。でも全然コワモテじゃない。好奇心とエネルギーに満ちたクリクリ目と五分刈り頭と人懐っこい笑顔は、7年前と全く変わっていなかった。